第147回芥川賞受賞作 冥土めぐり: 鹿島田 真希



冥土めぐり: 鹿島田 真希
第147回芥川賞受賞だそうです。夫婦・家族がテーマの作品です。

芥川賞に鹿島田真希さん NHKニュース
芥川賞の受賞が決まった鹿島田真希さんは東京都出身の35歳。大学では、フランス文学を学び、在学中に初めて書いた小説、「二匹」で文芸誌の賞を受賞してデビューしました。
ロシア文学にも造詣が深く、ドストエフスキーの影響が伺える人間の内部を描いた作品を発表し続け、平成17年には「六〇〇〇度の愛」で三島由紀夫賞を受賞しました。芥川賞は今回、4回目の候補で受賞となりました。
受賞作の「冥土めぐり」は、裕福な生活をしていた過去に執着する母と弟を嫌う女性が夫とともに1泊旅行に出かける物語です。脳神経の発作で体が不自由になってもいつでも明るく前向きな夫との旅を通して、幸せの意味に気づいていく女性の心の動きを丁寧に描いています。

あの過去を確かめるため、私は夫と旅に出た――裕福だった過去に執着する母と弟。彼らから逃れたはずの奈津子だが、突然、夫が不治の病になる。だがそれは完き幸運だった……著者最高傑作!



ゼロの王国(上) (講談社文庫): 鹿島田 真希
宛名書きのアルバイトで生計を立てる吉田青年は、滑稽なまでに心が清く純粋だ。ある日彼は、人々から軽蔑されたいと願う美少女・佐藤ユキに出会う。ユキは不幸になるため、美しく穏やかな青年医師・小森谷からのプロポーズを受けるのだと吉田青年に話す。ひとつの恋のすれ違いが生む、めくるめく会話劇。



二匹 (河出文庫): 鹿島田 真希
明と純一は落ちこぼれ男子高校生。何もできないがゆえに人気者の純一に明はやがて、聖痕を見出すようになるが……。<聖なる愚か者>を描き衝撃を与えた三島賞作家によるデビュ−作&第35回文藝賞受賞作。